野球のとらえ方②
第1回目の前回は,スポーツとしての「野球のとらえ方」について書きました。この考えは,全てのベースの考え方になると思います。
今回は,前回を踏まえた上で,野球を「競技という視点」からの「野球のとらえ方」について考えてみたいと思います。
「競技としての野球」と言ったときに,一番最初に思い浮かぶのはおそらく「試合」なのではないかと思います。この「試合」は,当然ながらルールに基づいて行われます。そのルールは,プロ野球コミッショナー事務局内に置かれている日本野球規則委員会で定められ,毎年「公認野球規則(オフィシャルベースボールルール)」としてまとめられ,国内の野球は基本的にこれに従って行われます(ローカルルールもありますが…)。
その公認野球規則の冒頭には,「試合の目的」という項目があるのですが,そこには,「各チームは,相手チームより多くの得点を記録して,勝つことを目的とする。」と記載されています。つまり,競技としての「野球の目的」は「相手チームに勝つことにある」ということになります。ですから,試合における全ての行動は,試合に勝つための行動になります。例えば,ピッチャーはバッターをアウトに取れるように投げます。また,バッターは,アウトにならないように(ヒットやホームランを打てるように),あるいはアウトになっても少しでも勝ちに近づけるバッティングをしようとします。守備ではアウトが取れるようにゴロやフライを捕ったり,スローイングをしたりします。走塁ではセーフになるように,あるいは一つでも次の塁に進めるように(ホームに近づけるように)走ります。ベンチからの作戦やアドバイスも,どうしたら自分のチームが勝利に近づけるかという観点で出されます。攻撃では1点でも多く取ろうとし,守備ではできるだけ少ない点に抑えようとします。このように,試合における全ての行動は,試合に勝つための行動になっています。
以上のことから,競技として野球を見たときの「野球のとらえ方」は,「試合で相手チームに勝つ」ということになるかと思います。
では,競技として野球を見たときに,試合の目的は相手チームに勝つことになりますが,現実としてその目的は達成されるのでしょうか❓相手チームも同じ目的で自分のチームに勝とうとしてきます。同じくらいの力であれば,単純に考えると勝つ確率はおよそ二分の一です。裏を返せば半分は負けるのです。勝ったチームは目的が達成されますが,負けたチームは達成できません。目的が達成できなかったチームは,残念に思うでしょうし,悔しい思いをするでしょう。
そんな半分の確率で目的が達成できなくてつらい思いをする,競技としての野球に本当にやる意味はあるのでしょうか❓
これについては,次回,考えてみたいと思います。
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